<専攻科(学士課程)>

<専攻科(学士課程)>

教育目標

大阪公立大学工業高等専門学校の目的及び使命

 大阪公立大学工業高等専門学校の目的及び使命は、本校学則の第1条に次のよう定められている。

 大阪公立大学工業高等専門学校は、ものづくりの街大阪において、深く専門の学芸を教授し、創造力と高い倫理観のある実践的技術者を養成することを目的とし、その教育及び研究の機能を活かして、地域及び産業の発展に寄与することを使命とする。

 

専攻科で養成する人材像

ものづくりの場でのリーダー的資質を備えた,創造力と高い倫理観があり,国際的に通用する実践的な開発・研究型技術者

【機械工学コース】
ものづくりをトータルに捉え,エネルギーや環境問題のような社会システムに対応できる開発・研究型機械技術者

【電気電子工学コース】
情報化社会において活躍できる創造性豊かな開発・研究型電気電子技術者

【応用化学コース】
ものづくりの根底を支え,環境に配慮しながら物質や生産プロセスを創造できる開発・研究型化学技術者

【土木工学コース】
幅広い視野と深い専門知識を持ち,環境に配慮した都市を創造できる開発・研究型建設技術者

 

養成する人材像に基づく三つの視点

「自律」・・・心身を鍛え、自らを律し、物事を多元的に理解できる幅広い視野と教養を基礎として、目下の課題を自覚し、それを達成するために、自ら考え、学び、行動できる自律性をもつこと

「実践」・・・学び考えたことを、積極的に行動にうつし、たとえ失敗してもその失敗を活かして、目的を達成するためのよりよい方法と結果をめざす、進取の気性と向上心をもつこと

「協調」・・・社会や組織のなかで、自らの役割や責任を自覚し、異なる考えや立場をもった他者とも対話をもって共通理解をつくり、協力して取り組むことのできる社会性と、リーダーシップをもつこと

 これら三つの視点は、学習・生活・進路など、学校生活のあらゆる場面で本校教職員が共通に持つ専攻科の教育方針であり、自律した人間たれ、チャレンジ精神旺盛に実践せよ、社会のなかでリーダーシップをもった人材たれという、学生諸君へのメッセージです。

 

専攻科修了時に身に付けるべき学力や資質・能力=専攻科達成目標=JABEE学習・教育目標

A  豊かな人間性と社会性

A-1 社会の仕組みについての知識を基礎として,技術と社会とのかかわりについて理解し,思考できる.

A-2 言語・文化の違いをふまえて物事を理解し,日本語による口頭・記述での論理的な表現力および英語によるコミュニケーション能力
    をもつ.

B  数学・自然科学・情報の基礎知識と応用する能力

B-1 数学や自然科学の知識を応用して基礎的な課題を解決することができる.

B-2 情報技術に関する知識をもち,事象を数理的にモデル化し解析やデータ処理ができる.

C  ものづくりの基礎となる知識と技術の修得

C-1 専門知識と技術を身につける.

C-2 地球環境への影響や社会の要求に配慮できる.

D  ものづくりを,計画的かつ組織的に遂行する総合化能力

D-1 ものづくりの工程を体系的に理解し,他者と共通認識を形成しながら,組織的に仕事を遂行できる.

D-2 ものづくりの課題を自ら理解・発見し,必要な知識を主体的に身につけながら,計画的に仕事を遂行できる.

ディプロマポリシー・カリキュラムポリシー・アドミッションポリシー

修了認定方針(ディプロマ・ポリシー)

 高等専門学校における教育の基礎の上に、より高度な工学に関する専門知識と技術を教授し、研究を指導することにより、創造力と高い倫理観があり、実践的な開発・研究型技術者を養成することを目的とする教育実践により、以下の6項目の能力と人間性を備え、かつ、第2学年の課程を修了した者に対し修了を認定します。

 

DP-1 技術者としての地域社会および地球環境に対する責任を自覚して、行動できる能力を身につけた者 【関係する達成目標:A-1C-2

DP-2 自らの専門技術を基盤として、他の領域や境界領域の技術を統合して独創的な技術を開発する総合化能力を身につけた者 【関係する達成目標:B-1B-2C-1

DP-3 自ら発見した問題を、自ら解決でき、問題によっては異分野の技術者をコーディネートして解決する能力を身につけた者 【関係する達成目標:D-1

DP-4 ものづくりにおける全工程の役割を体系的に理解して、実践的に行動できる能力を身につけた者 【関係する達成目標:D-1D-2

DP-5 ものづくりにおけるデザイン能力を身につけた者 【関係する達成目標:D-1

DP-6 日本語および英語によるコミュニケーション能力を身につけた者 【関係する達成目標:A-2

 

教育課程の編成方針(カリキュラム・ポリシー)

 ディプロマ・ポリシーに掲げられた6項目の能力と人間性を備えた技術者育成を達成するために、以下の6項目の方針の下で教育課程編成を行います。

CP-1 技術者としての地域社会および地球環境に対する責任を自覚して、行動できる能力を涵養するために、技術と社会との関わり及び地球環境への影響と社会の要求について学習する科目を配置する。

CP-2 自らの専門技術を基盤として、他の領域や境界領域の技術を統合して独創的な技術を開発する総合化能力を涵養するため、工学全般に基礎となる数学・自然科学・情報と各専門コースの知識・技術を学ぶ科目を配置する。

CP-3 自ら発見した問題を、自ら解決でき、問題によっては異分野の技術者をコーディネートして解決する能力を涵養するため、新しい発想によるOJT(on-the-job training:実地訓練)に基づいて、技術課題を自ら発見し、それらを創造的・総合的に解決することを学ぶ科目を配置する。

CP-4 ものづくりにおける全工程の役割を体系的に理解して、実践的に行動できる能力を涵養するため、システムを計画・設計・構築することを実践的に学ぶ科目と研究に関する科目を配置する。

CP-5 ものづくりにおけるデザイン能力を涵養するため、総合工学システムを学ぶ科目とゼミナール科目を配置する。

CP-6 日本語および英語によるコミュニケーション能力を涵養するため、日本語による成果発表を含む科目および英語コミュニケーション科目を配置する。

 

 授業科目に係る単位修得の認定は主に試験(中間試験、定期試験)と平常成績(小テスト、課題提出、発表など)により総合的に認定しますが、科目等によっては、レポート・発表等の評価結果により認定します。なお、授業科目の成績評価は100点満点及び合否で行い、合・優・良・可を合格、否・不可を不合格とし、合格の場合は単位を認定します。

点 数 評 価 基 準
80点以上から100点 優(合) 達成目標を十分に達成できている優れた成績
65点以上から80点未満 良(合) 達成目標を達成できている成績
60点以上から65点未満 可(合) 達成目標を最低限達成できている成績
60点未満 不可(否) 達成目標を達成できていない成績

 

入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)

 養成する人材像に示す技術者を育成するため、「1.求める人材像」に示す適性と能力を持った人を受け入れます。
 そのため、「2.入学者選抜の基本方針」に示す選抜方法により適性と能力を確認します。

 

1.求める人材像

本校は入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)を定め、次のような学生を求めています。

(1)興味・関心

・ものづくりへの目的意識が明確な人

・選択したコースの専門工学分野に関心があり、その分野で学士の学位を取得したい人

(2)資質・性格

・何事にも積極的に取り組めるチャレンジ精神が旺盛な人

・自分で計画を立てて、ものづくり学習に打ち込める人

・異分野を含めた周囲の人達と協力してものづくりに取り組める人

(3)能力

・しっかりとした基礎学力と専門的な知識・技術をもつ人

・企業現場等学校外の学習の場でも積極的に活動でき、また社会的常識を備えた人

 

2.入学者選抜の基本方針

入学者の選抜は、「推薦選抜」、「一般選抜」、「社会人選抜」の3種類の方法で行います。それぞれの選抜で重視される項目は以下の通りです。

【推薦選抜】

 ① 専門工学分野に関心があり、基礎的な学力・知識・技術を持っていること

② 基礎的な英語能力を持っていること

③ 何事にも積極的に活動でき、周囲の人達と協力できること

【一般選抜】

① 専門工学分野に関心があり、基礎的な学力・知識・技術を持っていること

② 基礎的な英語能力を持っていること

③ 数学および専門工学科目が得意であること

【社会人選抜】

① 専門工学分野に関心があり、基礎的な学力・知識・技術を持っていること

② 基礎的な英語能力を持っていること

③ 実務経験があり、社会的常識を備えていること