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2024年11月14日
- 受賞・表彰
【デザコン】AMデザイン部門で審査員特別賞を受賞しました!
様々な実習を学生の自由な発想の元に展開している「総合課題実習2」の中の取り組みのひとつ「エンジニアリングデザイン実践」では、高専3大コンテストのひとつと言われている全国高等専門学校デザインコンペティションのAMデザイン部門に挑戦しています。
全国高等専門学校デザインコンペティションのAMデザイン部門で廣海 功航さん(ひろみ なりふね・3年プロダクトデザインコース)が審査員特別賞を受賞しました。最優秀賞・優秀賞に次ぐ実質3位の賞にあたるものです。
AMデザイン部門はAM装置(Additive Manufacturing, 付加製造)いわゆる3Dプリンタを活用した課題解決を競うもので、テーマに対する解決策の発想力、その具体的構造の設計力とそれを成立させる工学的視点、そして実際に3Dプリンタを用いた製作力の総合的な力を競うものになっています。
今回は「人と人が豊かにつながるものづくり」というテーマに対して開発するものになっていました。廣海さんは総合課題実習2のエンジニアリングデザイン実践でこのテーマにチャレンジし、初対面の人の会話を支援するコミュニケーション支援ゲーム「ぐんぐんトー樹ング(グングントーキング)」を応募し、32のエントリーの中から本選に進む8組のひとつに選ばれ、徳島の阿南高専で開催された本選(2024年11月2日〜3日)でプレゼンテーションを行って、審査員特別賞に選ばれました。
廣海 功航さんの作品 受賞の様子
左より 鰺坂先生・廣海 功航さん・中津先生 左より 西岡副校長・東校長・廣海 功航さん・鰺坂先生・中津先生
《一言メッセージ》
本科3年 総合工学システム学科 プロダクトデザインコース 廣海 功航(ひろみ なりふね)さん
デザコンは自分には縁がないと思っていましたが、鯵坂先生と中津先生の総合課題実習案内を見て挑戦を決めました。テーマは「人と人が豊かにつながるものづくり」で、予選通過を目指し案を毎晩考え続けました。ある日、夜中の3時に「会話がはずむと木が育つゲーム」のアイディアを思いつきましたが、機構をどう伸ばすかやバネの設計など多くの課題が待っていました。CADと向き合い、バネも何度も作り直し、エントリーシートも期末試験直前まで粘り続けました。そのかいあって9月の予選で32作品中8作品に選ばれましたが、製品設計やポスター作成の課題が続きました。CAD上で100以上のバージョンを作り、ポスター内容も推敲を重ねました。1日目の発表では質問にうまく答えられず苦戦しましたが、夜に先生と話し合い2日目の準備を進めました。結果、「ぐんぐんトー樹ング」の独創性が評価され審査員特別賞をいただけたのだと思います。支えてくださった先生方に感謝しつつ、最後まで諦めず努力した自分を誇りたいです。
指導教員 総合工学システム学科 都市環境コース 鰺坂 誠之教授
この度、AM部門での入賞は本校初の快挙でした。本選の審査は2日間に渡って実施され、一日目には公開プレゼンが行われ、二日目には制作物を用いた審査員とのディスカッションが求められました。多くのギャラリーの前で発表しなければならず、審査員からの鋭い質問に頭が真っ白になってしまったところもあったのではないかと思います。それでも廣海さんは一つ一つ丁寧に受け答えをしていました。また、他高専の学生たちと交流している姿がとても印象的でした。全国から集まり、同じように苦労し、努力してきたからこそ、お互いに共感することも多い交流だったのではないかと感じました。内容的には3Dプリンターで螺旋形状のバネを制作するところが難しかったのではないかと思いますが、本選を迎えるまでの間で、何度も実験を繰り返して頑張っていました。お疲れ様でした。
指導教員 総合工学システム学科 エネルギー機械コース 中津 壮人講師
今回の受賞までにたくさんの苦労がありました。最初はホワイトボードにたくさんのアイディアを書いていってたくさんのアイディアがボツになっていきました。コミュニケーション支援ゲームで木が育つわくわくで人の輪を作るというのが決まってからも、じゃあ木が育つってどう表現するの?という機構の解決も大変でした。機構の原理モデルをレーザー加工で作ってから、3Dプリント用の設計にするという地道な開発、さらに「3Dプリント」の加工特性を活かす設計へのブラッシュアップと、何度もプロトタイプを作ってはやり直しでしたが、着実に良くなっていきました。そして、エントリーシートやプレゼンテーション資料に落とし込むストーリーも何回やり直したかわかりません。それでも、最後まで諦めず挑み続けた廣海さんの姿がありました。受賞ですべてが報われましたね。そして今回の取組で直接に、または間接に支援いただいたみなさま、ご助力ありがとうございました。