研究室のイベント
2021年5月11日
- 2021年度
2021年度第02回電制研ゼミ開催!
5/11の卒研の時間に,今年度の第02回電制研ゼミを行いました!
今年度のゼミのテーマは「電磁気学」になります。川上は電気回路やパワーエレクトロニクスの範囲は講義担当してますが,電磁気学はかなり忘れている部分もあったため,今年度の卒研生にお願いしました。このゼミで内容を理解して,研究室webページの講義資料の追加ができればいいですね!
今年度は培風館の「電磁気学ー初めて学ぶ人のために」を元に資料を作成してくれました。電磁気学の名著に砂川重信先生の「理論電磁気学」があります。この理論電磁気学は初学者には薦められないのですが,砂川先生が初学者にむけた本が今回のゼミの書籍になります(ただしページ数は少ないのに内容はかなり濃い…)。
第2回目も松本君!今回の発表は「電場に関するガウスの法則」についてでした。2回目の発表ということもあり,スライドの完成度も向上しておりました。このゼミは普段の講義を想定しており,16ページ(A3用紙1枚/4スライド:計4枚)を上限としているため,やむなくカットした部分もあるそうです。それでも説明も分かりやすくしており,流石だと思いました!
ガウスの法則は任意の閉曲面を通って出ていく電気力線の数はその閉曲面内に含まれる全電荷(電荷の全電気量,電荷の総量)Qを真空の誘電率ε0(電気定数)で割ったものと等しいとする法則です。言い換えると,閉曲面を貫く電気力線の総本数は閉曲面内に存在する電荷に比例する法則となります。
電気力線の本数と向きにおける定義
- 単位面積(1[m2])の平面を貫く電気力線の本数は電場の強さE[N/C]と同じ
- 電気力線の方向は電場と同じ
それに対し,今回は点電荷が作る電場や帯電球,無限に長い直線について説明してくれました。
点電荷でガウスの法則を適用すると,前回のゼミで説明したクーロンの法則で与えた電荷による電場と等しくなります。
帯電球で考えた場合の面は球面全体になるので,球の表面積を用いて表すことができます。また,点電荷の場合と同じ結果になるのですが,帯電球の外側においてであり,帯電球の内側においては異なります。
無限に長い直線が電荷量を持っている場合においては,直線方向をx軸,それに対して垂直方向をy軸とします。その際に,電場はベクトルなのでx軸成分とy軸成分に分解できます。その際に,x軸方向の電場に関しては無限に長い直線上において,上下方向の電場はすべて打ち消し合うため,直線に対して垂直な成分だけ残ります。したがって,垂直な成分だけ残った電場を無限に長くしていくと,円柱上の電場が形成されます。あとはこの円柱の側面のみにガウスの法則を適用すれば,この場合においても解くことが可能です。
高専生時代は深く理解してこなかった電磁気学を改めて理解するのは楽しいですね!
ガウスの法則に関して詳しいリンクはこちら(Electrical Informationさん)
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