研究室のイベント

2023年5月2日

  • 2023年度

2023年度第03回電制研ゼミ開催!

5/2の卒研の時間に,今年度の第03回電制研ゼミを行いました!

今年度のゼミのテーマは「電力工学」になります。電力工学は電験三種でも出題される重要な分野であり,新カリキュラムであるエレクトロニクスコースにおいても「電力技術」として科目を用意しております。

第03回目は谷口君!今年度は森北出版の「電気エネルギー工学 新装版 発電から送配電まで」を元に資料を作成してくれました。非常に広範囲に渡る範囲を1冊に体系的にまとめた良書です。

第03回目の発表は「原子力発電」についてでした。この日は2件連続で行いました!

2023_05_02 (4) 2023_05_02 (1)
2023_05_02 (2) 2023_05_02 (3)

原子力発電は火力発電と同じように,蒸気をタービンで回す発電方式です。このタービンを回すための蒸気を生み出す手法として核分裂反応を使用します。原子炉には,原子炉の中で直接的に蒸気を発生させる沸騰水型原子炉と,原子炉で作られた高温高圧の水を蒸気発生器で間接的に蒸気を発生させる加圧水型原子炉の2つがあります。

ウランなどの重たい原子の原子核に適度な速度の中性子が当たると,原子核は中性子を捕獲して不安定になり,2~3個程度の軽い原子核に分裂し,その際にエネルギーの一部を熱エネルギーとして取り出すことができます。質量数235のウラン1gの核分裂反応の場合,約2000リットルの石油と約3トンの石油の燃焼に匹敵します。

核分裂以上にエネルギーが取り出せるとされている核融合も研究されていますが,実用化には長い年月がかかりそうです。また,原子力発電は莫大なエネルギーが得られる反面,危険性も非常に高い発電であり,放射線や放射性廃棄物に対する対策などもしっかりと取らないといけません。なかなかすべての要望を満たす発電というのはなかなか難しいですね。

 


本研究室のご支援をご検討されている方は下記リンクをご参照ください。

大阪公立大学・高専基金