研究室のイベント
2023年6月27日
- 2023年度
2023年度第07回電制研ゼミ開催!
6/27の卒研の時間に,今年度の第07回電制研ゼミを行いました!
今年度のゼミのテーマは「電力工学」になります。電力工学は電験三種でも出題される重要な分野であり,新カリキュラムであるエレクトロニクスコースにおいても「電力技術」として科目を用意しております。
第07回目は牧野君!今年度は森北出版の「電気エネルギー工学 新装版 発電から送配電まで」を元に資料を作成してくれました。非常に広範囲に渡る範囲を1冊に体系的にまとめた良書です。
第07回目の発表は「電力輸送と変電」についてでした。
電力を輸送(送電・配電)する際は可能な限り高電圧で行われます。これは,高電圧にすることで送電線内に含まれる抵抗で発生する損失を抑制することができます。これは,抵抗で発生する損失が電流によるものであるため,高電圧低電流になるようにして電力輸送をしています。ちなみに,送電は7kV以上,配電は7kV以下の電力輸送として呼び方を変えているようです。
変電所は電力輸送時の変圧や系統保護,調相などを行う設備であり,主に3つの変電所があります。
- 屋外変電所:主に郊外に設置され,メンテナンスや拡張が容易だが,環境の影響を受けやすい
- 屋内変電所:景観保護や塩害対策で設置され,建設面積が小さいが,拡張が困難で建設費用が高価
- 地下変電所:主に都市部に設置され,防犯対策が容易だが,メンテナンスや改修が困難
また,電力輸送は交流が一般的ですが,直流送電などもあります。直流送電は電力輸送時にメリットが見えてくるのですが,発電所で発生した交流電力を直流電力に変換するための設備なども必要になるため,損益分岐点などを考えなければいけません。
電気的な部分だけでなく,システム全体の運用なども考慮しなくてはいけないということですね!
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