研究室のイベント
2023年7月11日
- 2023年度
2023年度第08回電制研ゼミ開催!
7/11の卒研の時間に,今年度の第08回電制研ゼミを行いました!
今年度のゼミのテーマは「電力工学」になります。電力工学は電験三種でも出題される重要な分野であり,新カリキュラムであるエレクトロニクスコースにおいても「電力技術」として科目を用意しております。
第08回目は目春君!今年度は森北出版の「電気エネルギー工学 新装版 発電から送配電まで」を元に資料を作成してくれました。非常に広範囲に渡る範囲を1冊に体系的にまとめた良書です。
第08回目の発表は「送配電」についてでした。
送配電の代表的な方式として,架空送配電及び地中送配電の2つがあります。
- 架空送配電:空中に電線を支持し,電力を輸送する方式
- 地中送配電:電線を地中に埋めて敷設する方式
また,架空送配電においては,雷などの影響を受けたりするため,架空地線と呼ばれる線路から鉄塔を通じて雷を地面に流す機構となっています。この時,碍子(がいし)と呼ばれるもので,送電線と鉄塔は絶縁された状態となっているため,雷は電線を通らずに鉄塔を流れていきます。
また,雷が送電線に直接落ちてしまった場合,絶縁破壊が発生してしまい,碍子の表面に沿って放電するフラッシオーバというげんしょうが発生したり,鉄塔の接地抵抗が高いと架空地線や鉄塔の電位が上昇してしまい,鉄塔から送電線に対して放電してしまう逆フラッシオーバと呼ばれる現象が発生してしまいます。これらを防ぐために,碍子の両端にはアークホーンと呼ばれる金属電極が設けられます。
その他にも送電線に付着した氷雪が一斉に脱落して電線が跳ね上がるストリートジャンプや送電線が風に煽られて振動してしまうギャロッピングといった現象も生じてしまうため,電気的な部分だけでなく,システムの安全面なども考慮しなくてはいけないということですね!
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