研究室のイベント

2024年7月24日

  • 2024年度

テクノフロンティア2024@東京ビッグサイトに参加!

東京ビッグサイトで開催されているテクノフロンティアに行ってまいりました!!

昨年は川上先生のみでしたが,今年は教育支援員の乾さんと私・榎倉も同行しました。この日は連日の晴れで,来場者も非常に多く大変な熱気でした…。テクノフロンティアは日本最大級の技術展で,モータやパワエレも含め様々な新製品や新技術を大手メーカやベンチャー,外資等々企業様方がこぞって展示しているビッグイベントです。今回の主目的も昨年同様に,市場のニーズや技術動向の調査です。特に私はモータ制御を専門にしているので,モータのトレンドやモータ実験環境充実化のための製品情報を仕入れてまいりました。

ちなみに榎倉はビッグサイト自体が初参戦です。いつも写真や映像でしか見たことがなかったあの逆三角形の建物で展示会が…と思っていたのですが,残念ながらここで展示会をしているわけではありませんでした。同人誌即売会のコミックマーケットもこの建物で催されていると今まで信じていたので,ちょっぴり恥ずかしいです。

ビッグサイト(道中) テクノフロンティア看板

また今回の目玉もやはり,海外EVのティアダウンの展示や報告会でした。ここはほかのブースよりもさらに熱気が高いようです。電動化製品はコストを徹底的に切り詰めながら小型化を推進し,かつ機能安全をこれでもかと詰め込む,シブい技術の結晶であり,私も改めて実物を見てレベルの高さにうならされた次第です。

プレミアクラスのEVは2モータ方式を採用していることが多く,フロント側とリア側に分かれます。今回展示されていたものの一つに,中国新興自動車メーカ・吉利のEV向けのモータが展示されていましたが,これはフロントが誘導モータ,リアはPMモータという仕様のようです。誘導モータは写真のように,鉄の塊を回していることから,つるんとした見た目のロータが特徴的です。一方で,PMモータはコギングトルク低減の観点から,スキューと呼ばれる工夫を施しており,これによってロータの見た目は半径方向から見てちょっとずつずれているように見えます。

EV向け誘導モータ(全体)

誘導モータ(全体)

EV向けPMモータPMモータ(ロータはステータの奥に)

EV向け誘導モータ(ロータ露出)

誘導モータ(ロータ露出)

モータはEVのようにやや大きめの用途に使われることもありますが,一方でコンピュータのファンなど小型向けにも使われています。ファンモータのメーカとして有名な山洋電気株式会社様がテクノフロンティアでACファンモータの展示をされておりました。そのひとつで,消費電力を6分の1以下に抑えるファンの実演がありました。1つのモータだとたかだか数10Wですが,これが,数十台,数百台のコンピュータを扱うとなると,ファンの消費電力は馬鹿にできません。この展示では,モータの構造や構成などの工夫によるところが大きいですが,制御の観点からも,省エネなモータ駆動システムの実現に貢献していきたいですね。

乾さんはEVのほかに組み込みデバイスや3Dプリンタが特に関心が高かったようで,今回は実に幅広い情報収集ができたのではないでしょうか。

ACDCファンモータ展示 国産3Dプリンタ

ちなみに,テクノフロンティアは3日の開催でしたので,お宿を確保して連日参加しておりました。お宿は,ビッグサイトから一駅の場所にある,ヴィラフォンテーヌ グランド 東京有明です。こちらは朝食ビュッフェになんと,海鮮丼が含まれているという豪快っぷりです!そんなわけで,滞在中はお腹をいっぱいにした状態で情報収集にあたっておりました。また,1日が終わったら,大浴場でしっかり汗を流して,職務を全うしながらしっかりリフレッシュにもなりました。

海鮮丼製造コーナー 海鮮丼の一例
ホテル玄関 宿(トリプルルーム)

また,開催期間中の合間を縫って,産技高専の阿部先生の研究室を訪問させていただきました。東京高専は建屋が高さ方向に大きいのでエレベータが設置されているようです。本校は4階なので設置されておらず,うらやましい限りです。また,阿部先生の実験室を拝見した際に,IPMモータのベンチがあり,供試モータが奇しくも榎倉の研究室に設置しているものとそっくりな外観をしておりました。製造していただいたメーカ様が同じだったとのことで,こんなところでふと親近感も湧くことがありました。

都立産技高専建屋 IPMベンチ

このほか,国会図書館で情報収集や息抜きに明治神宮に参拝するなど,折角の東京に来た機会をフル活用し,非常に充実した出張となりました。

これからも様々なイベントに顔を出し,アクティビティを高めてまいりますので,今後とも本研究室をよろしくお願いいたします。

【榎倉】


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