高専とは
実践的技術者を養成する高等教育機関
昭和30年代後半、わが国の経済成長はめざましく、それを支える科学・技術の更なる進歩に対応できる技術者養成の要望が産業界から強まっていました。こうした要請に応えて、昭和37年に初めて国立高等専門学校(以下「高専」という。)が設立されました。
高専の教育システムは大学とは異なり、中学校卒業後の早い年齢段階から5年間一貫の実践的専門教育を行う高等教育機関として、産業の生産現場での中堅的な役割を果たすことのできる技術者の養成を目指しています。現在では全国に57校の国公私立高専が設置されています。また、本校を含め多くの高専には、5年間の本科の後、2年間専門教育を行う専攻科が設けられています。
高専の本科(準学士課程)では、学年制を基本として専門科目を1年次より段階的に増やしながら、一般科目とくさび型に配置して、幅広く豊かな人間教育を目指し、数学、英語、国語等の一般科目と専門科目をバランスよく学習しています。実験・実習を重視した専門教育を行い、大学とほぼ同程度の専門的な知識、技術が身につけられるよう工夫しているのが特徴です。特に卒業研究では、技術者として自立できるよう応用能力を養うような工夫もしています。
また、専攻科では、本科で学んだ工学の基礎の上に、より高度で専門的な学問・技術を学ぶように工夫しています。特に工学特別研究では、技術者として自立できるよう創造的・実践的な能力を養うことを目的としており、学会で発表できるような水準の高い研究も生まれています。
図1 高専と中学・高校・大学・大学院との関連
【本校専攻科について】
2021年1月に発表された大阪府および公立大学法人大阪による「大阪府立大学工業高等専門学校の改革について」により、本校専攻科については2024年4月の専攻科入学生(入学試験は2023年6月に実施予定)を最後に廃止する方針が示されています。
2024年度入学生を最後に専攻科の募集を停止しました。
「高専」と高校の違い
[1] 5年間の 一貫教育 |
高校は中等教育ですが、高専は大学と同じ高等教育です。 卒業すると「準学士(学術称号)」がもらえます。 |
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[2] 生徒ではなく学生 |
高等教育機関で学ぶ者(学業を修める者)を学生とよんでいます。 |
[3] 就職率 100% |
即戦力として、大企業から高い評価をいただいており、 就職希望の学生1人に30件以上の求人があります。 |
[4] 有名大学に進学 |
卒業後、大阪公立大学をはじめとする有名国公立大学3年次への編入学ができます。 高専は優良進学校として認識されています。 |
[5] 博士号をもつ教員 |
高専の教員の多くが博士号をもっており、専門的な知識や技術を学ぶことができます。 |
[6] 英語以外の 外国語学習 |
英語以外の外国語としてドイツ語や中国語も学習することができます。 |
[7] その他の特徴 |
・職員室はありません(研究室) ・2学期制(前期・後期) ・企業や大学との共同研究 ・部活動は5年間可能 |
[8] 本校特有の特徴 |
・実践的な「共育」でDX人材を育成 ・キャリアデザイン支援&人権教育 ・学内外インターンシップ&留学 |